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ソーシャルレンディング


ソーシャルレンディングとは



ソーシャルレンディング(Person2Person Lending)とは、『お金を借りたい個人』(ボロワー)と『お金を貸したい個人』(レンダー)をネット上で結びつける融資仲介サービスである。P2P融資・PtoP融資・個人間融資とも呼ばれている。

ソーシャルレンディングで体表的なmaneo

 maneoとは

通常はお金を借りたい個人・法人は、金融機関に直接借入を申し込みます。金融機関は貸し付ける資金を自分たちで市場から調達しますが、ここでは、お金を貸したい個人や法人のお金を、インターネット上の専用サイトを通じて、借りたい個人や法人に仲介するという仕組みになっています。

個人がお金を借りたいと思っても、これまでは銀行や信販会社などの金融の専門業者が提供するローン商品を利用するのが当たり前で、通常はそのほかの選択肢を検討することはなかったと思います。

審査が厳しく、申し込みから融資まで時間も手間もかかる銀行と、便利だけど金利の高い信販会社や消費者金融の間の領域をカバーする金融サービスは、ずっと待ち望まれていた存在でした。そこにソーシャルレンディングサービスが名乗りを上げたのです。

普通の人がお金を運用したくても、銀行は預金利率が極端に低く、利息はすずめの涙程度です。一方、ソーシャルレンディングは、投資する対象がある程度決まっていることに加えて、運用期間が短く、また、預金よりもかなり高い配当を受け取ることができます。このため、次世代の金融ビジネスとして、これからの成長が期待されています。

主に海外で盛んに行なわれているビジネスで、今から4年前、平成20年10月に、日本で初めてソーシャルレンディングサービスを開始したのが、「maneo」です。

 maneoの融資の仕組み

まず、maneoの仕組みを簡単に説明しましょう。

【1】
 資金を必要としている企業は、まずmaneoに融資を申し込みます。借入れ目的の大半は、不動産取得費用、ビル購入費用、開業までのつなぎ資金など、数ヶ月から2、3年くらいまでの短期の事業性資金です。

【2】
 maneoは、貸金業者として借り入れ申込者の書類をチェックし、融資審査を行ないます。 審査は、

・事業計画や複数年度の決算書
・キャッシュフロー計算書などの財務諸表の分析
・会社事務所又は融資対象である施設などの実地調査
・借入人に対する面談

など複数の資料を基に、総合的に審査を行ないます。審査はmaneoが独自に定める基準に基づいて行なわれ、個別には開示されていませんが、借入人や保証人の過去・現在の債務履歴や、収入証明などを要求するなど、返済能力の有無について慎重な審査を行なっているようです。

maneoの審査で融資対象として承認されると、その次にmaneoの専用サイトを通じて、投資先を探している個人に対し、案件の詳細な条件や事業内容を開示し、投資を呼びかけます。

例えば、【投資対象:介護予防事業の訪問医療マッサージ治療院の短期つなぎローン、募集総額:1,500万円、最低投資額:4万円以上、利回り:5%、返済方式:4ヵ月後一括(利払いは毎月)】というように投資条件が全て公開されます。

また、審査の結果、融資が可能と判断された理由については、一部、投資家にも開示されています。下記に一例を示します。

例) どうやって貸付金の返済の確実性を高めているのか?

●売上金の安全性を確保している
融資対象となる店舗の売上金が入る口座を管理している会社は、maneoとの間で、融資の連帯保証契約を結んでいる。このことにより、売上金の入金管理を担う会社がこの借入金を最優先でmaneoへ返済するインセンティブが働く。なお、この口座管理を担う会社は、物資の受発注管理、物流管理、口座管理を三位一体で行なっており、堅実なマネジメントの仕組みがある。このため返済可能性が高いと判断できる。

●毎月の返済額を大きく上回る計画月商がある
毎月の返済額が約100万円に対して計画月商は約2,000万円。これまでの店舗の平均よりも堅めに見積もっており、また立地も申し分ないことから、キャッシュフローは潤沢であり、返済するだけの余力が十分にあると考えられる。

●入居保証金に担保を設定している
開業資金2,000万円の内、600万円は入居保証金であるが、この部分に対しては担保(質権)を設定しているため、返済不能な場合は600万円分は返済に充てられる。

このように公開された借り手の情報を元に、その会社に直接資金を出すかどうか、個人が判断できるのが他社との違いです。

他社の場合は、出資したお金が誰にどのくらい使われているのか公開されませんし、自分で投資先を選択することができません。(他社の場合は、投資信託を購入するのと同じように、投資先の選択を運用会社に任せることでリスク軽減を図っています。)

【3】
 募集された案件に投資をしたい人は、maneo株式会社に対する出資者として、maneoと匿名組合出資契約を結びます。その際、投資家ごとに開設される投資口座に入金します(預金口座に入金するイメージです)。案件ごとに違いますが、一口1万円ほどの小口資金から運用することが可能です。

【4】
このように、複数の投資家が入金した資金を使って、maneo株式会社が投資家に成り代わり、借り手に対して融資を実行します。そして約定どおり返済された元本+利息が、投資家に分配されるという仕組みです。

なお、maneoの収益は、投資家への分配と貸出金利の差額です。例えば、借入れを申し込んだ企業へ融資する際に7%の金利をつけた場合、投資家へ支払われる金利が5%だとすると、その差額2%がmaneoの利益になるというイメージです。

また、投資家個人には、口座管理手数料等の費用はかからないようです。他社の場合は運用先の選定を任せていることもあり、毎月の残高に対して、1〜2%の管理報酬が差し引かれます。ここも他社との違いです。

 maneoのメリット・デメリット(投資家にとって)

maneoのメリットについて、投資家はどのように考えているのでしょうか。ネット上の口コミから検証してみたいとおもいます。

「自分の資金が何に使われて、どのように役に立っているのか、過去の返済実績も明確。これなら納得して投資することができる。」

 「借り手に直接質問できるのは、投資判断のよい材料になる。」

 「資金の運用期間は短いが、1つの会社へ投資であることを考えると、提示される金利はリスクに見合っていると思う。」

複数の口コミで強調されているメリットは、「自分で借り手を直接選ぶことができる」ことでした。他社にない特徴であり、自分自身が銀行や投資ファンドを経営しているような気分になれます。

リスクと隣り合わせですが、資金の借入れ目的、これまでの実績、元本の安全性をどうやって確保しているか、借り入れてからどんな流れでお金を使い、投資家へ返していくのか、maneoにどんな審査資料を提出しているかなど、借り手に関するかなりの情報が公開されているため、これなら納得して投資できますね。

また、サイト上で借り手に直接質問ができる点もメリットとして多く挙げられていました。

さらに、募集されている資金は3ヶ月程度から長くて3年までの短期資金。回収までの期間が短いとはいえ、やはりその会社への投資という形をとる以上、いざというときのリスクを回避できません。

提示されている金利は数%〜10%程度であり、リスクに概ね見合った金利だといえます。銀行預金の利率を考えれば大変魅力的な条件です。

投資家の立場から見た場合、どのようなデメリットが考えられるでしょうか。

「分散投資ではなく、1社ごとに投資するため、その会社が資金返済に行き詰まったときのリスクが、自分に跳ね返ってくるのが心配。」

 「maneoそのものが倒産してしまったら、どうしようもないのではないか」

 「融資対象になる案件がいつも同じような会社ばかり。返済実績がきちんとある会社にどうしても偏っている印象があり、面白みに欠ける。」

投資家が一番気にしているのは、分散投資が出来ないことのようです。maneoが他社と違うのは、投資する会社を自分で選べること。逆に言えば、分散投資は自分で行なわなければならないということです。他社は複数の貸付案件をまとめてファンドを組成するため、その中にどのような案件が入っているか、投資家には開示されません。

maneoの場合は詳しい情報が開示される反面、自分がファンドマネージャーになったつもりで、分散するかどうか自ら判断する必要があります。また、資金を出す個人は、maneoに対する出資者であるため、maneoが融資した会社が倒産しても自分で債権を回収することはできません。

同社HPによると、事業性資金についての貸し倒れはゼロとのことですが、今後も同じ成績が続くとは限りません。可能ならば、自分で立地場所を訪問して情報の真偽を確かめるくらいの慎重さが必要かもしれませんね。

さらに、maneoがSBIなどと違い、大企業などがバックについていない独立系の会社であることから、maneoそのものの経営状態が悪化したときのことを心配する声も聞かれました。会社の信用力、安定性という点で、maneoに不安が残ってしまうことはどうしても否めません。

また、特殊なビジネスモデルであるためでしょうか、募集される案件はいつも同じような種類の業種・会社に集中している印象を受けます。過去の返済実績があって、資金需要が旺盛な中小企業だということもできますが、投資する側にとって、面白みに欠けるという意見もみられました。

 maneoのメリット・デメリット(借り手にとって)

借り手にとってはどのようなメリットがあるのでしょうか。

「銀行以外からも柔軟に資金調達が出来る。必要なタイミングで効率よく集めることができるため、開業、店舗拡大、設備増強など資金が必要なときに大変助かる。」

銀行以外からも柔軟に前向きな資金を調達できるということは、中小企業にとって大きなメリットです。事業内容がよくても、開業後間もない、借り入れが小額である、設備竣工までは担保にならないなどの理由で銀行の融資条件に合わないと、今までは高金利の貸金業者を頼るしか方法がなかったのです。

このようにオープンな環境の下で、予め条件を提示し、事業内容に賛同した投資家から資金を集められるサービスは、中小企業にとってメリットが大きいといえるでしょう。

「資金を出してくれた投資家に、サイトを通じて、事業への熱意や出資への御礼を伝えることが出来る。事業や商品を広く知ってもらうきっかけにもなる。」

maneoでの投資募集を通じて、企業は事業・商品を詳しく紹介することができるため、このことによる広告宣伝効果は無視できません。

投資家に自社の顧客になってもらったり、投資家には特典をつけてお店に足を運んでもらうことにも繋がります。資金を提供してもらう方へ企業が直接メッセージを伝えることができることに、事業者も付加価値を感じているようです。

ネット上での口コミを幅広く調べてみたところ、借り手の立場から、デメリットを語っているものは見つかりませんでした。借り手にとっては、銀行融資の対象になりにくい資金需要に対応できるサービスですので、これといったデメリットはあまりないのだと思います。

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